今シーズンは、ここからは、目玉の作品ばかりです。「オテロ」も良かったです
けど。
まあ結論からすると
ドン・ジョバンニの主役が光り輝いていたので
それで脱毛のすべて良しでしょうか。クヴィエチェンがこんなに良いとは思わなかった。
昨年のMETでのパーフォーマンスはあまり目立たなかったのですが
さすがに慣れた演目、随所に余裕が感じられました。
あとレポレッロの平野さん。ここまで美男子で、声が良いと従者という感じでは
ないのですが、二人してなかなか良いコンビを組んでいたと思います。
騎士長とこのコンビのバス、バリトンの共演は見事でした。その他は
ドンナ・アンナのミコライがちょっとナーバスな役をうまく、堂々と歌っていた
印象があります。あとはツェルリーナの九嶋さん。この役は日本人ソプラノの十
八番になりそうな予感がします。オペラグラスで見なければ立ち居振る舞いは日
本人はかわいいですよね。実際はもっと美人だと思ったんですが、、、、。汗
エルヴィーラはキャベルがあそこまで演技で作りこんだ声なのか、よくわからな
いですが結果的にオペラ通して見ると無難にこなしたという感じです。はじめの
うちはトリッキーな雰囲気で、少しずつエルヴィーラが成長していく様は
よくわかりました。今回のメンバーは当初述べた、主役コンビ以外は
どちらかというと、重唱の美しさがとても光る、声をセレクトしたのではないか
と思えるほど、アリアよりも重唱が印象に残りました。
結局、スーパースター、ドン・ジョバンニが良ければこの話は成立しますから。。
あとは、どこにでもいる平凡な男女ですからねえ。だから重唱が重要になってく
るのです。
あとはアリアは、特に女性の二人は神経質なまでの雰囲気が出れば良いと割り切
れば昨日はとても良かったです。って、これって誉めているのだろうか？という
感じですね。
オケははっきり地味。目立たないのをわざと狙った節があります。いわゆる時代
を語る、という感じでBGM的な雰囲気で、しかし要所は締めたという演奏です。
まあ本当に、太陽たるドン・ジョバンニが輝いていなければ全く成り立たない舞
台でした。そして輝いていたからこそ、上記のような感想になっているのだと思
います。
最後に、再演ですが
舞台は立派ですね、改めて思いました。これは帰り道、文句言っている人がいま
したが
私はこのままのプロダクションで良いと思います。しかし次回も同じ人がドン・
ジョバンニやるんだろうなあ、それしか、この舞台の成功はないよ、と思える内
容でした。
追伸：女性が多いから、見やすいです。やはりオテロというのは男のオペラだっ
たのか？と思いましたから。
