プロがプロの呼ばれる所以は何か。
それは、「より細かい区別ができること」。
プロスキーヤーは、素人よりも多くの雪質を見分けるし、
プロの陶芸家は、素人よりも細かく土質を見分ける。
こうした「細かな区別」というのは、
より状況が厳しくなればなるほど効いてくる。
ルアー釣りにおける、こうした「区別」のひとつに、
ラインスラックの扱い方が挙げられるだろう。
ラインスラックは、張りすぎると違和感になる。
しかし、緩めすぎるとアタリを取ることができなくなる。
また、ラインスラックを使ったルアーアクションもある。
こうしたラインスラックは、扱い方だけによらず、
タックルに依存してくる部分も少なくない。
つまり、ベイトかスピニングかによって、
ラインスラックの脱毛操作性は異なってくる。
スピニングは、トラブルも少ないし、
軽いルアーを扱いやすい点が重視される。
しかし、ラインスラックをどう扱うかを、
タックルを選ぶ基準にするとスピニングの見方も変わる。
より細かな区別を持つための視点。
そのひとつにラインスラックとタックルの関係性を、
選択の基準として、加えてみてはどうだろうか。
スピンニングは、こういうものという観念が変わるとき、
釣りの広がりも、また変化してくることだろう。