ふと気が付くと壁にめり込んでいた。どうやら頭部と二の腕だけは動かせるが、体の他の部分は全て壁にめり込んでいる。
目の焦点があってきて見えたのは見慣れた風景。どうやら実家の将棋教室らしい。目前では真剣な面持ちで駒を並べる妹が見える。これから車いすに座った老人の「道場破り」と対局をするところらしい。
テニプリの話ではない。しばらく前に見た私の夢の話である。
どうやら自分は真っ先に道場破りと闘い、あえなく敗れ、そして壁にめり込んだらしい。
<普通、自分の夢ってのは自分が主人公のはずだが、負けるシーンどころか戦闘シーンすらなく、しかも壁役という神がかりな展開でもはやわけがわからない。我が夢ながら、あまりにひねり過ぎだろうw>
父は東京千駄ヶ谷の将棋会館で。母は大阪福島の将棋会館で。それぞれ同じタイミングで刺客(棋士)に出会い交戦(対局)中というマンガのような展開(まあご都合主義な夢だから)。そのタイミングで本拠地である実家にこの「車イスの道場破り」がやってきたというわけだ。
<事実、父母に聞く限り1年に1回くらいは腕に覚えがある猛者が訪ねてくることがあるらしい。仮に負けたとしても窃盗になるので看板を持ってかれることはないけれど>
で、父母が不在の為、私がとりあえず対応したらしいんだが、「戦闘シーンすらなく負けた」と。記憶では相手の居飛車に現在最も自信のあるのダイレクト四間を仕掛けたが、筋違い角からの逆襲で負けたっぽい。
自分の夢でくらい気持ちよく勝たせてくれればいいのに。ヒネてるなぁ、俺様(笑)。
で、私が時間稼ぎをした間に妹は愛知にいる長兄に電話連絡をした。問題は長兄が来るまで妹が粘れるかどうか? というところで目が覚めた。
夢の続きは気になるが、どう考えても私はカッコ悪いままで終わりそうだから、どうでもいいかもしれない(笑)。どうせ妹が頑張るのか、長兄が間に合うのか、そんなところだろう(ふてくされ気味w)。
あ、脱毛で一応道場破りのおじいさんと壁・・・じゃなかった、私や妹の会話の断片がある。
私「妹! 母さんに習った『地獄爪殺法』で行け!」
<そんな戦法は存在しない。妹では勝てないと思う私なりにハッタリをかましているだけだと自分ではわかっている。>
道場破り「地獄爪殺法? 本当にそんなものがあるならば見せてみるがいい」
妹「兄を倒したくらいで調子に乗らないでください。兄は我が家で一番の小物ですよ?」
<妹もハッタリに合わせてくれたのはいいが、兄を一番の小物呼ばわりとは。しかもそのセリフは負けフラグではないのか?>
道場破り「(妹に)フン、貴様も棋士ならば指し手で語るがいい!」
私「いや、語る前にそっちが叩き潰したんでしょうが。」
道場破り「お前に言ったのではないわ! 負けた棋士に語る言葉はない」
妹「あのぅ、兄に話かけてますよね? あまり構うと調子に乗るからほっといた方がいいですよ」
道場破り「(小声で)ぬぅ、やり辛い」
私「あ、今やり辛いって! 人をこんなにしといてひどいですね」
道場破り「もういいからさっさと指さんか!」
もし続きを見て、それがオモロかったらまた書きます。